ホットクロスバン

イギリスの伝統的な食べ物の一つ、ホットクロスバン（Hot cross bun）。キリストの復活を祝うイースターに食べられるものです。ドライフルーツの入ったパンの上に十字架の模様がついているのが特徴。イギリスで、イースターにこのパンを食べるようになったのは、グッドフライデー、クリスマス、葬式を除き、このようなパンの販売が禁止されたチューダー時代（Tudor times）にさかのぼると考えられているようです（もちろん今はいつでも食べられます）。

さて、EU圏の人は国境を越えて自由にEU圏内を移動できる時代。近年、イギリスでは主にポーランドやルーマニアなどからの移民が増えました。毎週教会に通うイギリス人の数は減少しているものの、移民の人たちが教会に通うことで人数も増え、多国籍化への対応を求められている教会もでてきていると先日テレビで紹介していました。アイルランド問題だとか、過去の歴史だとか、多国籍化だとか、昔から色々なことが複雑に絡んでいて、イギリスにいると宗教問題はものすごく難しく感じます。それでなくても、イースターと言えばイースターバーニーにエッグハンティングを連想する宗教に疎い日本人。イースターはおとなしくホットクロスバンを頂こうと思います。。。

参照；
 An A-Z of Food & Drink, John Ayto [Oxford University Press:Oxford] 2002