ジェントル・オーサー

こちらはロンドンの写真集(白黒&カラー)。古き良きロンドンの風景や、そこに住んでいた人々の姿が沢山詰まったアルバムです。コレ、橋だけを集めたページやロンドン塔内の落書き、建物のドア、ブリックレーンのカレーシェフ、小道やマーケットなど、テーマ毎にページが構成されていて、そのセレクトが面白いなぁって思った。こういう写真を見るたびに、奥深い歴史やそこに生きた人々に触れられて、やっぱりロンドンっていいなぁと改めて実感しちゃいます。

ちなみに表紙、右上のシール、これはウォーターストーンズの書店でたまに見掛ける著者のサイン入りブックの印です。ところがだね、この写真集、タイトルにある通り、ジェントル・オーサーという匿名使ってます。なので、優しき著者が誰なのかは正体不明なんだよね。。。ひとこと、『I am your loyal servant(あなたの忠実なしもべ)』って書いてありました。これ、手紙などの末尾に使われる古風な締めの言葉です。貴方はどこまでもジェントルな方なのですね。。。



そして、下の写真はポストマンズ・パーク(Postman's Park)にある英雄たちのプレート。自らを危険にさらし、人の命を救って亡くなった方々の勇気ある行動を称えたプレートです。火災から意識不明の少女を救い出して命を落とした消防士や、引火性のドレスを着ていたにも関わらず、劇場で仲間の命を救うため、必死に消火活動をし、重度の火傷を負って死亡した女性パントマイム・アーティストなど、一枚一枚のプレートに、いつ誰がどのような行動をとって命を落としたのかが記されています。これらに目を通すだけで、今まで知り得なかった別の時代の勇気ある人々に出会うことができます。

 
実はこの公園、以前行ったことがありました。私の好きなロンドン博物館の近くにあります。その名前の通り、1880年に郵便屋さんたちの憩いの場として作られた公園です。オフィス街ビルの谷間にひっそりとたたずむオアシス。ロンドンを散策し、歩き疲れた時に偶然発見した素敵な公園だったので、ちょっと感動的でした。

 

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