お土産文化。

仙台で会社員だった頃、他県から来客があったり、誰かが出張に行くと、決まってその土地のお菓子などをお土産に買って来てくれました。日本にはその土地に関連した名産品などがありますよね?電車や新幹線に乗ればその駅ゆかりの駅弁もある。貰う方が多かった気はしますが、私も出掛けた際には家族や同僚に「お土産」を買って帰りました。日本にいた時はそれが当たり前でしたね。

そもそも『土産』とは、昔、寺院や神社へ参拝した際の神の恩恵を、仏や神にまつわるお守りやお札等と共に、近所や親しい人々へお裾分けしたことに由来するそうです。さらに、江戸時代になると土産物屋が登場し、参拝と共に土産の習慣が定着したのだそうです(日本文化いろは事典参照)。

でも、いつの間に日本人の心には「お土産を買わなければ」という強迫観念のようなものが刷り込まれてしまったのでしょう。たまに、旅行中にお土産選びがプレッシャーになることもありますよね。日本のお土産文化自体は悪いことではないと思うのですが、お土産商戦も相まって、エスカレートしてしまった気がするんですよね。『義理』や『ばら撒き』などという言葉まであるように、度が過ぎるというか、色々なお付き合いがあるにしても、そこまでして気持ちのこもらない土産を配る必要はないんじゃないかなぁと思うのです。

幸いイギリスにはお土産文化なるものがありません。そのせいか、日本とは違ってどこへ行っても同じものが売られている印象。。。たまに出掛けた先で、クッキーに名前を入れて売ればいいのに、とか思う時もあります。日本へ帰省するときは、対日本人なので多少はお土産を買って帰りますが、最近は旅行に出掛けても、見て気に入ったものがあれば自分用に買う程度で、あまりお土産を買わなくなりました。個人的に今は物を増やすより、減らしたいと思う心理が働いているのかも知れません。そんな訳で、今回のクロアチア旅行で最後に購入したのはこちら。ホテルでも食べたオレンジピールの砂糖漬けとハーブ・ソルト。私、旅先で売られていればソルトはよく買います。料理して食べる度に旅行を思い出すので。今晩は、このハーブ・ソルトを使ったサーモンにしよう。

 

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