聖遺物。

1317年、ドゥブロヴニク(Dubrovnik)の城壁外から現在の場所に移転されたというフランシスコ会修道院。ロマネスク様式の美しい回廊には上空から光が差し込み、オアシスのような癒し空間でした。ここには修道院に伝わる宝飾品などを展示するこじんまりとした博物館があります。また、昔ながらの製法を守ってつくられた自然派コスメを販売する薬局もありました。覗くだけ覗いてみたけど私は興味そそられませんでしたが。。。


博物館で気になったのが「腕の聖遺物(reliquary of arm)」。聖遺物とはキリスト教派において、イエス・キリストや聖母マリアの遺品、あるいは聖人の遺骸・遺品などのことだそうです。具体的に言えば、キリストが十字架にかけられた際、手足に打ち込まれた「釘」だとか、「聖杯」だとか、「骨」など聖人の遺体の一部ってことです。それらは宗教においては重要な品々とされていますが、中にはちょっと怪しいものもある。博物館に展示されていたのは下(下は参照)の様な感じのゴールドの腕。中に聖人の腕の骨でも入っているのだろうか。

Arm Reliquary of Saint Babylas
Artist/maker unknown, German
Philadelphia Museum of Art

今まで、教会や博物館などで目にしているのかも知れないけど、特に目に留まらなかった。今回なぜ気になったかというと、ツァヴタット(Cavtat)の町に15~16世紀に建てられた古い小さな「雪の聖母修道院(Monastery of Our Lady of the Snow)」があったんです。こちらも内部は撮影禁止でしたので写真はありませんけど、2階の位置に小さなバルコニーの様なものがあって、そこから十字架を握った腕だけがにょきっと出ていたんです。奇妙だったので印象に残っていて、再び腕だったので気になりました。おやおや、これはどんな意味があるのだろうと疑問に思って調べたら、腕の聖遺物だったんですね。不気味と言えばちょっと不気味。。。

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