人間失格。

なんだか突然、太宰治氏の『人間失格』が読みたくなった。気軽にサラサラ読める本も良いけれど、集中力がある時は重くて深みがあって、読み終えた時に何かが心にズンと突き刺さるような、基本的に読み応えのある本が好きだ。この本は英語ではどう訳されているのだろうと思って調べてみたら『No Longer Human(ノー・ロンガー・ヒューマン)』、つまり「もはや人間ではない」と訳されていました。 あぁ、なるほど、こういう訳し方もあるんだと思ったら、これも日本文学研究の第一人者ドナルド・キーン氏(Donald Keene; 1922-)の訳だったんですね。

『恥の多い生涯を送って来ました(Mine has been a life of much shame.)。』

No Longer Human, Osamu Dazai
ISBN: 0811204812
Designer: Rodrigo Corral

自分の人生を振り返ると、穴があったら入りたいと思う赤っ恥は数え切れないほどかいたけど、恥と思って生きてきたことはない。自分の選んだ道に後悔はない。とか、ついこの前まで思っていたんですけどね、昔のことを色々思い出していたら、果たしてそうだったろうかとちょいと思いが揺らぎました。過去のことを考えても仕方がないですけど、それは悔いではなくて、昔の自分と今の自分の違いなのかも。それだけ歳を重ねているということか。『人間失格』の本は日本語版も英語版も持っていないけど、両方で読んでみたいな。

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