見上げてみる。

大聖堂へ行くと、はやり高い天井を見上げてしまいますよね。前回ベリー・セント・エドモンズ大聖堂へ行った時、おぉぉ、これまた凄いなぁと鮮やかな色彩の天井を再び見上げたのでした。内部のこの壮大なアーチ型天井が完成したのは2010年。


実はこのタワー自体が完成したのは2005年だそうで、ずいぶんと新しいんですね。もちろん歴史ある場所ですけど、ベリー・セント・エドモンズ大聖堂は、元々のパリッシュ教会から大聖堂へと拡張・改装工事が行われ、1943年から1988年にかけては教会建築家スティーブン・バウワー(Stephen Ernest Dykes Bower; 1903-1994)が手掛けてきたそうです。彼は完成前に引退し、完成のために£200万を残して亡くなった。確かにタワー部分の色が違う。それでも違和感なく建っているのは、きっと1000年以上続く伝統的な技法と材料を使用して建設することにこだわったからなんでしょうね。


実は、天井装飾の実物大が展示されていて、一つがこんなに大きかったことを改めて知りました。普段、頭上高くあるものを目の高さで見るとイメージが異なる。大きくてちょっと驚きです。青、緑、赤、さらには金箔が施されたファンアーチ型の装飾はオーク材でできていて、タワーの巨大なリブ構造の中に吊るされ、固定されたのだそうです。今はコンピューターや機械があるけれど、細かなところはやっぱり手作業。めったに目にすることのないそのプロジェクトの行程が非常に興味深い。映像を見るとそのすごさがわかります。それにしても、大聖堂なんて古い建築物のイメージだけど、つい最近までかかって完成したなんて、規模は違えど、今も建築・修復が平行して行われているスペイン、バルセロナのサクラダ・ファミリアを思い出したわ。




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