へんりーのお台所。

先日、ハンプトン・コート・パレス(Hampton Court Palace)へ行ってきました。もともとは1514年に大司教ウルジーが建てたものですが、あまりに豪華だったので、ヘンリー8世が『えーなー、それ。僕ちゃんも欲しい。譲ってぇ~な~。(かなり噛み砕いて表現しています)』と没収?し拡大した宮殿。実際にはヘンリー8世の他に、ウィリアム3世、ジョージ1世、ジョージ2世が使用したため、現在のパレスは時代毎に分けて展示されています。本当に広大な宮殿で、庭園もあるし、本気で見るなら丸一日かそれ以上かかると思う。

個人的に興味がある時代というのもあるのですが、チューダー時代が一番の見どころだと思うんですよね。なので、今回はチューダー時代のキッチンに注目。キッチンだけでも広い。そりゃそうですよ、200人のスタッフで多い時で一日に1,200食分以上(600×2回。10時と16時)が料理されていたそうですから。既存の16世紀キッチンとしてはヨーロッパでも最大規模だそうです。

最も目を引くのがこの部屋。キッチンには6つの暖炉がありましたが、中でも一番大きなこの暖炉は天井まで真っ黒でした。ここでは、スピット(spit)と呼ばれる細長い串にお肉を通して、ゆっくりとくるくる火の前でローストしていました。これだけでも大変な作業ですよね。特に暑い日なんかは。。。

 
キッチンは作業別に部屋が分かれていて、パイやペストリーを焼くペストリー(The Pastry) 、エールやワインの貯蔵室バタリーズ(Butteries)、ソース専門のソーサリー(Saucery)、食べ物をデコレーションするドレッサーズ(Dressers)、盛り付けをするサーヴィング・プレイス(Serving Place)、食器などの洗い場スカラリー(Scullery)、肉・魚・スパイスの3つの貯蔵室ラーダース(Larders)などがありました。
 
 
 
これ(↓)を見た時、車輪の下にガーリックがあって???だったんですけど、普通にナイフ・シャープナーだったみたいです。
 

このキッチンだけでも見ごたえ十分。当時の雰囲気が味わえて面白かったです。興味のある方はビデオもどうぞ。


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