ソルト

地元エセックス産の天然塩「マルドンの塩(Maldon Salt)」を使うようになってから、なぜか『塩』が気になる私。いやいや、もしかしたら、前に一人で福岡を旅した時に太宰府天満宮でお土産に買った献上願塩がそもそものきっかけだったのかもしれません。旅行に行くとついついその国・地域の塩を探してしまうんです。塩は昔からどの国でも貴重なものでした。例えば会社から毎月支払われる給与を英語でサラリー(Salary)と言いますが、この語源は「塩のお金(salt money)」を意味するラテン語の「サラリウム(Salarium)」に由来すると言われています。これには給料として塩が支払われていたという説もあります。また、オーストリアのザルツブルク(Salzburg)の地名は、「ザルツ=塩」+「ブルク=砦」の意味に由来し、当時の司教が他地域の塩泉および塩釜の利益の一部を与えられ、それを財源に経済を支えていたという歴史があるのだそうです。今は簡単にスーパーで手に入ってしまう塩。私は詳しいことは分かりませんが、海水から塩を作るのは大変な作業なのだそうです。海水の塩分濃度はわずか3%程度。日本の気候では天日だけでは塩にならず、煮詰めて煮詰めて塩の結晶を取り出す作業が必要なのだとか。

私が住んでいた宮城県にも塩にまつわる都市があります。それが「塩竈市」。地名はその名の通り、製塩用のかまど(竈)を意味すると言われています。この一帯では古くから製塩が盛んだったようなんですね。日本各地に塩作りを伝えた塩土老翁神(しおつちおじのかみ)が最後に訪れて、定住したとも言われているそうです。

前回帰国した時に、そんな塩竈の塩を見つけて買って来ました。ちょっとモルドンの塩に似たフレーク状の塩です。そう言えば、塩竈の塩って買うの初めてかも。

コメント