橋。

昔、仲間たちとスコットランドのアバディーン(Aberdeen, Scotland)にあるバルガウニー橋(Brig o' Balgownie)とやらを見に行ったことがある。この橋はオールド・アバディーンを流れるドン川(River Don)に架かる13世紀の橋で、スコットランドに現存する橋としては最古の橋と言われている。実際には17世紀に手が加わっているようですけどね。高さもあって最古と思ってみると橋はかなり立派。ゴシック・アーチ型の石橋で、建材には花崗岩と砂岩が使用されているそうだ。バルガウニーという言葉は、かつてこの付近に大荘園(a barony)があったことに由来し、その言葉はゲール語が語源になっているらしい。

 

橋を意味する英語『ブリッジ(bridge)』は古英語(Old English)で同意味の「brycg」という言葉に由来している。イギリス西部にある港湾都市、ブリストル(Bristol)の地名も、実は古英語の「Brycg-stow / Brig-stow」に由来していて、まさに『橋の場所』を意味する地名なんですね。昔からそこに主要な橋が存在していたことを示している訳です。中世の橋はバルガウニー橋にあるようなゴシック調の尖ったアーチが特徴だったそうで、橋は主に自治町村、荘園領主、修道院によって造られ、維持費は税金通行料tolls)で賄われたようです。

ところで、英語には『cross that bridge when one comes to it 』という言葉があります。「橋のところまで来たら橋を渡るまで」。つまりは「(余計な心配なんぞせず)その時が来たら対応すりゃいいさ」的な意味です。明日は明日の風が吹くと同じような意味ですね。悩みは人それぞれだけど、分からない先のことをあれこれ過剰に心配し過ぎるのは取り越し苦労。ストレスにもなりますからね。いつもは無意識ですけど、ある程度前向きな姿勢でいることが大事なのかもしれません。

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