オフィーリア

ロンドンのテイト・ブリテン(Tate Britain)に展示されている、イギリスの画家;ジョン・エヴァレット・ミレイ(John Everett Millais;1829-1896)が描いた『オフィーリア(Ophelia)』。実物の絵は、オフィーリアの肌感といい、表情と言い、鳥肌が立つくらい美しすぎて目が釘付けになります。
 
これはウィリアム・シェークスピア(William Shakespeare)の四大悲劇のうちの一つ、『ハムレット(Hamlet)』に登場するオフィーリアをテーマとした作品です。ハムレットは叔父が王位に就いて母と結婚したことで、父・国王の死を不審に思います。それを確かめるため、気が狂ったふりをするハムレット。一方で何も知らない彼の恋人オフィーリアは彼の冷たい態度に悲しむのです。さらに、父親殺しと再婚した母を責め、その会話を盗み聞きされたと思ったハムレットは、オフィーリアの父を殺してしまいます。悲しみに打ちひしがれたオフィーリアは、正気を失い、川で溺れ死んでしまう。。というのがざっくりしたあらすじ。
 
 
でもね、私はどちらかというと『赤毛のアン』を連想しちゃいます。だってそんなシーンありましたよね?オフィーリアの真似をして、小舟に乗ったら沈んじゃって、ギルバートに助けてもらうっていう。。あのワンシーンです。

このオフィーリアにはモデルがいました。それはエリザベス・シダル(Elizabeth Siddal; 1829-62)という女性。画家ロセッティの妻であり、ラファエル前派の画家たちのモデルでもありました。彼女は、この絵のために水をはったバスタブに長時間つかってモデルを務めたそうですよ。そんな彼女の姿を想像しても、この絵の表情から受ける印象はとても強烈です。。。

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