ロングハウス

以前、家族旅行で岩手県遠野に行きました。民話などで有名ですよね。あそこは本当に不思議な雰囲気に包まれた素敵な場所。色々見て回りましたが、個人的には江戸時代に建てられたとされる『千葉家の曲がり家』がとても印象的でした。曲がり屋とは、L字型の間取りで、馬と人間が一つ屋根の下に暮らすように作られた家です。千葉家では、かつて25人の人と20頭の馬がこの家で生活していたそうです。


面白いなと思ったのは、人間と動物が一つ屋根の下に住むという概念。 そして、この概念が遠く離れた他の国にも存在するという事。
 
以前にも触れたことがありますけど、イギリス、ヨークシャーに存在したワラム・パーシーの村。発掘調査から小作農(peasant)の家として確認されたものの多くは、小さくて狭くて窓のない長方形の『ロングハウス(Longhouse)』タイプだったとされています。ロングハウスは、長さ49~75ft.(15~23m)、幅は長さの約1/3未満、一般的に正面ドアから裏口につながる短い通路で左右に部屋が仕切られ、一つは家畜用、もう一つは家族全員が生活・睡眠するための部屋として使用されていました。屋内にトイレやキッチンはなく、料理は屋外で行われていたそうです。現代人なら不便だーって思うけど、当時はそういう概念がなかったので、当時の人にしてみればそれが当たり前のことだったんですね、きっと。


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