マーケット・クロス

先日、チチェスター(Chichester)へ行ってきました。イギリスのマーケット・タウンでよく見かけるマーケット・クロス。この町にも立派なのがありました。マーケット・クロスとは中世時代、市場の目印として建てられたもので、十字架だったり、建物だったりします。昔、人々はこの周辺で物を売ったり買ったり、おしゃべりしたりしていた訳です。ま、今もだったりしますけど。

チチェスターでは東西南北、主要なショッピングストリートが交わる中心にクロスがありました。司教(Bishop, Edward Storey)によって中世時代(1501年)に建てられたもので、それ以前には木製のクロスが同じ場所に建っていたそうです。 マーケットで商品を販売するには出店料(stallage)を支払わなければなりませんでしたが、中には卵や野菜を数個だけ販売する貧しい農民もおり、司教は貧しい人々のために、誰でも物を販売できるようクロスの下を無料で開放したそうです。そんな心優しい司教の眠る墓は、クロス近くのチチェスター大聖堂(Chichester Cathedral)内にあります。


行った日は日曜日。ちょうどミサが行われていました。通常ミサの最中は見学を遠慮しますが、ここの大聖堂、ガラスのドア越しに中を覗いていたら、ちらっと見るだけでもいいので是非中に入って見ていって下さいと席まで案内されまして、中を見学させてもらいました。数分後、そそくさと出てきてしまったんですけどね。。。優しい人にたくさん出会ったチチェスターの旅でした。


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