スクラブ

イギリスでは第一線で働く医療関係者の保護具(PPE; personal protective equipment)が不足しています。また、彼らは洗濯しやすいように設計されたスクラブ(Scrub; 医療服)を着用していますが、現在のパンデミックの状況では、細菌の拡散を防ぐためにスクラブも多く必要とします。そこで足りないならばと看護師が手作りを始め、より多くの助けを求めて記事を投稿したところ、たくさんの裁縫好きの人々がボランティアとして参加し始めました。彼女は『For The Love Of Scrub』というフェイスブックを立ち上げ、募金活動を行い、その資金で材料を購入してボランティアの人々に無料で提供(自分で購入する人も)し、裁縫を手伝ってもらっているのです。今回私もボランティアで参加してます。友人がプレカットされた生地を自宅まで届けてくれました。服を縫うのは久しぶりですけど、感謝の気持ちを込めて楽しみながら縫っています。マスクも先ずは医療機関が優先になるので、日本のように一般に出回ることはないでしょうね。



フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領が「戦争状態」にあると繰り返し緊急事態を訴えたことは記憶に新しいですよね。私たちの祖先が体験した、あるいは自分が思い描く戦争とはもちろん異なりますけど、緊急事態宣言が出された時、私は実に戦争に向けた準備態勢に入ったかのような雰囲気を感じました。それは、かつて軍人の徴兵や学徒動員など、戦争のために国家の力を結集させたように、引退した医師、看護師、医療スタッフ、ボランティア等の呼びかけが行われたからかも知れません。コロナウィルスと戦うために国家の力を結集させているのだから、状況はともあれ、やはり戦争状態と同じようなものなのだと思う。私たちに出来ることは、今は医療を逼迫させないように行動すること。イギリスでは既に100人以上のNHS(医療機関)スタッフやケア・ワーカーがコロナの犠牲となり亡くなっています。明日(毎週木曜夜8時)もまた、玄関先に出てNHSへの感謝の拍手が行われます。

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