ラシュトン・トライアンギュラー・ロッジ
ラシュトン・トライアンギュラー・ロッジ(
キリスト教には『三位一体(Trinity)』という教えがあります。これは「父なる神(the Father)、子なるキリスト(the Son; Jesus Christ)、聖霊(the Holy Spirit)」の3つが一体となって1つの神様であるとする教えです。複雑なので詳細は省きますが、トレシャムは自分の信仰心の強さを誇示するためにその『三位一体』の教えに基づき、ロッジの至る所に『3』を取り入れたのだそうです。3階建て、長さ33ftの3つの壁、それぞれに3つの三角形の窓、3つのガーゴイル、3つの切妻、三角形の煙突、各ファサードにはそれぞれ33文字から成るラテン語の文がある、云々。。。そして、入口は少し高くなった1階の南東にあり、ドアの上にはトレシャムの紋章と、その下にラテン語の碑文と奇妙な数字『5555』があるそうです。数字の意味は解っていませんが、5555から建設の年1593を引くと3962になり、洪水が起きた紀元前3962に一致するという説もあるそうで、なんだかとっても謎めいた建物なんです。 その他にも切妻には「3509」と「3898」の数字が刻まれていたり、メノーラー(7枝の燭台)、神の7つの目、ペリカン、鶏、鳩、蛇、地球に触れる神の手、クリストグラム『IHS』、子羊と十字架、聖杯など、キリスト教に関して非常に象徴的なものがあちこちに刻まれているそうです。数字に関しては、先に述べたように計算するとある年を示すというような感じになっていて、様々な憶測があるものの、正確な意味は不明のようです。
さらに、各フロアには六角形の部屋と三角形をした3つのコーナースペースがあり、その一つには螺旋階段、残り二つは小さな部屋になっているのだとか。各階の窓は異なるデザインで、各面すべて同じように装飾されています。1階の窓は菱形のデザインで、各窓には中央の十字形のスリットを囲む12個の小さな円形の開口部があるようです。
さて、11月になるとイギリスでは『ガイ・フォークス・デイ(Guy Fawkes Day; ガイ・フォークス・ナイト等ともいう)』があります。それは1605年11月5日、弾圧されていたカトリック教徒の過激派が国会議事堂を爆破しようとして失敗に終わった『ガンパウダー・プロット(Gunpowder Plot; 火薬陰謀事件)』を記念して行われるお祭りです。そして、その事件の協力者として名を連ねたフランシス・トレシャム(Francis Tresham; c.1567-1605)という人物がいます。 そう。彼はトーマス・トレシャムの息子でした。彼は投獄され処刑前に死亡しましたが、遺体ですら断首され、首は晒されたそうです。
少し話がそれましたが、実はこの建物にまつわる『遠く旅したフィドラー(The Far-Travelled Fiddler)』というお話もあります。有名なミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き(Fiddler on the Roof)』にもあるように、フィドラーとはバイオリン弾きのことです。ウィキちゃんによると『ヴァイオリン(Violin)』という言葉はイタリア語から派生した言葉で、『フィドル(fiddle)』は英語なのだそう。
お話の中で、トーマス・トレシャムが亡くなったあと、建物はロバート・グレン(Robert Gullen)という男の手に渡りました。そして彼は地下に秘密のトンネルを発見するのです。たまに教会などへつながる地下通路が実在したりしますが、私は実際にロッジへ行ったことがないので、そのような通路が実際に存在する/したのかは分かりません。ただ、ここからは架空です。ロバートは通路が気になりつつも、どこまで続いているのか自分で入って探る勇気がありませんでした。そこで、探索してくれる者に£50の報酬を払うことにしました。それに立候補したのが地元のバイオリン弾き。話では彼の暗闇での冒険も描かれています。ところが彼が戻ってくることはありませんでした。2年が経ち、バイオリン弾きの妻の元に手紙が届きました。それは夫からの手紙で、地球の裏側、オーストラリアに行き着いたという内容だったのです。突拍子もない内容ですけど、不思議な建物、秘密の通路というと興味を掻き立てられるし、物語が生まれるのも分かる気がしますね。
Triangular Lodge, Northamptonshire)とは、トーマス・トレシャム(Sir Thomas Tresham;1543-1605)という人物が1593~1597年にかけて唯一設計・建設した建物です。彼はローマカトリック教徒で、プロテスタントになることを断固拒否したため、16世紀後半には合計15年間も投獄されたのだそう。そして1593年の釈放の際に彼は強い信仰の証としてロッジを建設し、1605年に亡くなる前に完成したと見られています。現在はイングリッシュ・ヘリテッジ(English Heritage)が管理し、国家遺産リスト(Grade I)にも登録されている建物です。何がそんなに有名なのかというと、実は(まぁ名前の通りですが)この建物、三角形をしているのです。珍しいですよね。なぜ三角形なのか?
Source; Wikipedia |
キリスト教には『三位一体(Trinity)』という教えがあります。これは「父なる神(the Father)、子なるキリスト(the Son; Jesus Christ)、聖霊(the Holy Spirit)」の3つが一体となって1つの神様であるとする教えです。複雑なので詳細は省きますが、トレシャムは自分の信仰心の強さを誇示するためにその『三位一体』の教えに基づき、ロッジの至る所に『3』を取り入れたのだそうです。3階建て、長さ33ftの3つの壁、それぞれに3つの三角形の窓、3つのガーゴイル、3つの切妻、三角形の煙突、各ファサードにはそれぞれ33文字から成るラテン語の文がある、云々。。。そして、入口は少し高くなった1階の南東にあり、ドアの上にはトレシャムの紋章と、その下にラテン語の碑文と奇妙な数字『5555』があるそうです。数字の意味は解っていませんが、5555から建設の年1593を引くと3962になり、洪水が起きた紀元前3962に一致するという説もあるそうで、なんだかとっても謎めいた建物なんです。 その他にも切妻には「3509」と「3898」の数字が刻まれていたり、メノーラー(7枝の燭台)、神の7つの目、ペリカン、鶏、鳩、蛇、地球に触れる神の手、クリストグラム『IHS』、子羊と十字架、聖杯など、キリスト教に関して非常に象徴的なものがあちこちに刻まれているそうです。数字に関しては、先に述べたように計算するとある年を示すというような感じになっていて、様々な憶測があるものの、正確な意味は不明のようです。
さらに、各フロアには六角形の部屋と三角形をした3つのコーナースペースがあり、その一つには螺旋階段、残り二つは小さな部屋になっているのだとか。各階の窓は異なるデザインで、各面すべて同じように装飾されています。1階の窓は菱形のデザインで、各窓には中央の十字形のスリットを囲む12個の小さな円形の開口部があるようです。
さて、11月になるとイギリスでは『ガイ・フォークス・デイ(Guy Fawkes Day; ガイ・フォークス・ナイト等ともいう)』があります。それは1605年11月5日、弾圧されていたカトリック教徒の過激派が国会議事堂を爆破しようとして失敗に終わった『ガンパウダー・プロット(Gunpowder Plot; 火薬陰謀事件)』を記念して行われるお祭りです。そして、その事件の協力者として名を連ねたフランシス・トレシャム(Francis Tresham; c.1567-1605)という人物がいます。 そう。彼はトーマス・トレシャムの息子でした。彼は投獄され処刑前に死亡しましたが、遺体ですら断首され、首は晒されたそうです。
少し話がそれましたが、実はこの建物にまつわる『遠く旅したフィドラー(The Far-Travelled Fiddler)』というお話もあります。有名なミュージカル『屋根の上のバイオリン弾き(Fiddler on the Roof)』にもあるように、フィドラーとはバイオリン弾きのことです。ウィキちゃんによると『ヴァイオリン(Violin)』という言葉はイタリア語から派生した言葉で、『フィドル(fiddle)』は英語なのだそう。
お話の中で、トーマス・トレシャムが亡くなったあと、建物はロバート・グレン(Robert Gullen)という男の手に渡りました。そして彼は地下に秘密のトンネルを発見するのです。たまに教会などへつながる地下通路が実在したりしますが、私は実際にロッジへ行ったことがないので、そのような通路が実際に存在する/したのかは分かりません。ただ、ここからは架空です。ロバートは通路が気になりつつも、どこまで続いているのか自分で入って探る勇気がありませんでした。そこで、探索してくれる者に£50の報酬を払うことにしました。それに立候補したのが地元のバイオリン弾き。話では彼の暗闇での冒険も描かれています。ところが彼が戻ってくることはありませんでした。2年が経ち、バイオリン弾きの妻の元に手紙が届きました。それは夫からの手紙で、地球の裏側、オーストラリアに行き着いたという内容だったのです。突拍子もない内容ですけど、不思議な建物、秘密の通路というと興味を掻き立てられるし、物語が生まれるのも分かる気がしますね。
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