不気味な地名のはなし。その2

昔は現代と比べ、人生は非常に短いものでした。平均寿命は40歳未満、子供の半数は4歳に達する前に死んでしまったり。。。病気や栄養失調、さらには部族紛争などがありましたからね。そして、遺体は映画にもあるように、焚き木を組んで火葬した時代もありますが、早い段階で埋葬が一般的になりました。それに伴い埋葬場所を意味する地名も増えたそうです。例えば、サクソン語の『beorg、haug、hlaw、haer、byrgels、byrgen』は、全て墓の上に盛った塚、古墳(Barrow)や墓塚(grave-mound)を意味し、『Barrowden、Bergholt、Taplow、Houndslow、Bernwood Hepburn』などの地名に含まれているそうです。

モーペス(Morpeth)やモートグローブ(Mortgrove)などの地名は、古英語の「morð-pæð、Morthpaeth」に由来するという説もあり、何か暴力的・残酷な死や殺人が発生した場所に関連付けられた名前といも言われています。実際には諸説あり定かではないようですけど。。。

また、デッドマンズ・ヒル(Deadman's Hill)というような、そのままの名前が残されている場所もありますし、リチボロ(Litchborough)という村の名前は「死者の場所」または「死者の塚」を意味する地名だそうです。『Litch』という言葉は「死体」を意味する『Lic』に由来し、教会敷地の入口にある屋根付きのゲートをリチゲイト(Litchgate)と呼ぶのと同じですね。そこは葬儀の準備が整うまで、棺を一時的に置く場所として使用されていました。その為に、雨を防ぐ屋根や番人のためのベンチがあったりします。という訳で、今回はさらっと死にまつわる地名のお話でした。

Litchgate

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