ロンドン・リバプール・ストリート駅

私が主にロンドンで利用する駅は『ロンドン・リバプール・ストリート駅(London Liverpool Street Station)』。ロンドンなのにリバプール?駅名は1864年に通り名から付けられたものですが、その通り名はもともと第2代リバプール首相(Robert Banks Jenkinson, 2nd Earl of Liverpool)に敬意を称して命名されたものだそうです。厳密に言えば、彼のタイトルはリバプールの都市名に由来するんでしょうけどね。。。

Source; Wikipedia
Robert Banks Jenkinson, 2nd Earl of Liverpool
さて、ロンドンでは現在もロンドン東西を結ぶ新しい地下鉄路線『クロスレール(Crossrail)』の建設が進められています。その工事で話題を呼んだのが、ロンドン・リバプール・ストリート駅に隣接し、かつてのべドラム墓地から何層にも重なった遺骨がゴロゴロは発掘されたというもの。その多くは1665年に発生したペストによる犠牲者とみられているようです。発掘ではそれだけではなく、ロンディニウム時代等の出土品も発掘されている訳です。

Source; dailymail /
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2386683/Bedlam-graveyard-unearthed-beneath-City-London-Crossrail-dig-reveals-bones-patients-notorious-asylum.html
ロンドン・リバプール・ストリート駅は元々精神病院の一つである王立べスレム病院(Bethlem Royal Hospital)があった場所。駅は第一次世界大戦では空襲で162人もの人が亡くなっている。2012年にレスター市の駐車場の下から発見されたリチャード3世の遺骨しかり、コンクリートで固められた現代の風景の真下に、そういう私たちの知らない歴史が今も沢山埋もれている。ロンドンに限らないけれど、私たちの日常はそういう歴史の層が積み重なった上にあるんだなぁと、ロンドン・リバプール・ストリート駅を通るたびに改めて思ったりするのです。

参照;

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