アルフレッド・ジュエル

アルフレッド・ジュエル(Alfred Jewel)って知ってますか?私はつい先日テレビで知ったんですけどね。。。これは金細工師によるティアドロップ型をした装飾品で、現在イギリス、オックスフォードにあるアシュモーリアン博物館(The Ashmolean Museum)に保管されているものです。アルフレッド(Alfred the Great; 849-899)とは、アングロサクソン南部、ウェセックス王国の王であり、バイキングの侵攻を食い止め、イングランド南部の統一を図ったことで知られています。

Source: https://www.bl.uk/

美しい!とてもそんな遠い遠い昔に作られたとは思えない程の精密さ。一瞬にしてこのジュエルに目を奪われました。側面に文字らしきものが確認できますよね。ここには金細工で『ÆFLRED MEC HEHT GEWYRCAN』という文字が記されており、これは「アルフレッドが私に作るよう命じた(Alfred ordered me to be made)」という内容なのだそうです。

両手に2本の植物状のものを持ち、目のはっきりした人物は王あるいはキリストを描いたのではないかと考えられているそうで、この繊細な色で表現された七宝の表面は水晶で保護されています。そして、宝石の付け根にある動物のような頭は、その口に円筒形のソケットをくわえており、おそらくそこに象牙製の棒状のものがリベット(びょう)で固定されていたと考えられています。

アルフレッドは教養のある人物した。ラテン語からアングロサクソン語へ聖書の翻訳を依頼したことでも知られています。このジュエルはおそらく読書時などに文字をたどるために使用された装飾付きエストル(aestels)、あるいはポインター(pointers)と呼ばれるものだと考えられています。同様に円筒形のソケットのついたものもいくつか発見されているそうです。

アシュモーリアン博物館は世界最初の大学博物館だそうで、博物館のウェブサイトを見たら、アルフレッド・ジュエルのレプリカ・ジュエリーが販売されていました。こっちもちょっと気になるぅ~。

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