ハンマービーム

続。ニーダムマーケット(Needham Market, Suffolk)のハイストリートにある現在のセント・ジョン・ザ・バプティスト(St John The Baptist)教会は、1458~1500年に建てられた教会だそうです。


入口のドアは15世紀に掘られた重々しく年季の入ったオーク材の扉。


中に入って一番の見どころはイギリスのゴシック建築の典型でもある『ハンマービーム(Hammerbeam roof)』の天井です。 ハンマービームとは、壁から突き出した木骨造の短い梁(beam)のことで、屋根の梁の位置を高くするために考案されたものだそう。なので、上を見上げると天井は高く開放感があります。そしてそれはまるで巨大な船の船体を見下ろしているかのようです。

Source; Wikipedia


中世時代のこの屋根は木材を凹凸加工して組み込み、木製ねじだけを使用して建てられていました。建築については無知ですが、日本の建築用語で「木組み」とか呼ばれるような方法ですかね?調査により、長い間屋根が濡れて腐敗が進み、木材が破損していたことが判明したそうで、最近修理を終えたばかりのようでした。

天井から見下ろす立派なエンジェルちゃん。ハンマービームの先っぽにはよくこのようなエンジェルの装飾が見られるのだとか。


そう言えば、ウェストミンスター宮殿(Westminster)にあるウェストミンスター・ホール(Westminster Hall, London)にもこのハンマービームが用いられているそうです。確かに初めてウェストミンスター・ホールに入った時、高い天井を見上げてその美しさに感嘆した覚えがあります。昔の写真(下)を確認してみたら、確かにここにもエンジェルちゃんが付いていました。

Westminster Hall, 2012
参照;

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