ベオウルフ

『ベオウルフ(Beowulf)』とは、英文学最古の伝承(叙事詩)とそこに登場する英雄の名前。ストーリーはベオウルフが怪物グレンデルとその母を退治する話と、後にベオウルフが王になり火を吐くドラゴンと死闘をかわして国家を守るという二部構成になっているそうだ。いや、ストーリー自体は読んだことないんですけどね。でもこの内容はファンタジーの源流とも言われ、J.R.R.トールキンの作品にも影響しているそうです。確かに『ドラゴン』はファンタジー要素たっぷり、伝説上の生き物ですもんね。

https://claudiamyatt.co.uk/
 
さて、バンクホリデー・ウィークエンドはお天気にも恵まれ色々なところで様々なイベントが開催されていました。私が出掛けたのはサフォークにあるウッドブリッジ(Woodbridge, Suffolk)。アンティークショップがあったり、町の散策が楽しいデベン川(River Deben)沿いの可愛らしい町で、これまでも何度か訪れています。ここで、ベオウルフ・フェスティバル(The Spirit of Beowulf)が開催されていたんですねー。
 
 
ベオウルフとウッドブリッジの関係は?というと、叙事詩に書かれている内容がウッドブリッジ近くサットン・フー(Sutton Hoo)での発掘品と類似した点が多いからだそうだ。例えば、舟葬墓や装飾品(剣やヘルメット等)の描写など。サットン・フーといえば、1939年に埋蔵品と共に発掘されたアングロ・サクソン時代の舟葬墓やヘルメットが有名で、624 年頃に没したイースト・アングリア王レッドウォルド(Rædwald)の墓ではないかという説があります。実際にサットン・フーの近くにはレンドルシャム(Rendlesham)という村があり、そこはかつてイースト・アングリア王国の王宮があったと言われています。一方、ベオウルフの舞台は北欧。とは言え、『叙事詩』というのは、物事、出来事を記述する一定のリズムをもった韻文で、吟遊詩人などによって語り伝えられたものです。『ベオウルフ』の叙事詩(3,182 行から成る)は8~11世紀初頭に書かれたものとされており、内容には文化が混在していることから、おそらく、ウッドブリッジ周辺に定着したアングル人が故郷の北欧を舞台とした物語に地元の出来事や人々を交えて、古英語で記したものなんじゃないかとも考えられているようです。それにしても、どんな人がどんな思いで残したんでしょうね。今となっては分かりませんけど気になります。

Source; Wikipedia
First page of Beowulf in Cotton Vitellius A. xv
 
IADNESのウッドブリッジ関連記事;
参照;

コメント