通りの名前。

毎日当たり前のように利用している道路。道路のルーツを辿るとすれば、原始時代に動物や人間によって踏み固められた『けもの道』なのかもしれません。イギリス(だけとは限りませんが)では、日本と違って住宅街の道路にも全て名前が付いているんですよね。道路を表す英語はいくつかありますが、その言葉の由来を調べてみました。面白いことに、『ロード(road)』という言葉は、今でこそ一般的な言葉ですが15~16世紀までは存在しなかった言葉だったそうですよ。

  • 『ストリート(street)』;「舗装された道路」を意味する古英語の「Streat」から派生したもので一般的にローマ街道等の主要道路に付けられている。
  • 『レーン(lane)』;古英語の「Lanu」に由来し、それほど主要ではない道に使われている。
  • 『ウェイ(way)』;ラテン語の「via」と同起源で古英語の「weg」に由来し、それほど主要ではない道に使われている。
  • 『ゲート(gate)』;門(gate)とは異なり、「通り」を意味するデンマーク語の「gata」に由来する。
  • 『アレイ(alley)』;ノルマン・コンクエスト後にイングランドへもたらされた言葉で、フランス語の「alee」、現代フランス語で「going to」を意味する動詞「aller」に由来している。
  • 『ロード(road)』;馬に乗る行為を意味する古英語「rad」に由来している。最初の「ロード」はおそらく馬の交通に使われていたと考えられる。
うちの近くに『カット・スロウト・レーン(Cut Throat Lane)』という細い路地があるんですが、首切りみたいな不気味な名前だなと思って、以前、地元の歴史家さんに問い合わせたことがあります。結論から言えば、「アスワート(Athwart)」という「~を横切って」という意味の『Cut Athwart Lane』に由来し、草原を横切ったとかそいういう意味からきているとの事でした。恐ろしい事件とは一切関係なかったんですね。その時、エセックスには同様の名前がついた道が多いと伺っていたのですが、つい最近、ノーフォークに殺人事件に由来する『Cutthroat Lane』があるという記事を読みました。そこでは若い女性の首が切られたという事件もあったそうですが、それ以前にもっと不気味なお話がありました。 1785年2月19日、ノーフォーク・クロニクル(Norfolk Chronicle)によれば、深夜パブの帰り道、兄弟2人が男にこん棒で襲われ、金と帽子を奪われた。二人は怪我をしたが、うち一人は死亡し、犯人はパブで逮捕されたそうだ。犯人は殺人で有罪判決を受け、ノリッジ城で絞首刑にされたのち、遺体は犯行現場近くの木に25年間も吊るされてさらし者にされたのだとか。その遺体を見に大勢の見物客が押し寄せ、飲み物販売のブースまで建てられたそうです。そういことは、昔は当たり前のように行われていた訳ですが、子どもたちも目にしていた訳で、今の私たちからすればとても異様な光景ですね。。。のちにフィールドが耕された際、彼の頭蓋骨が発見されているそうです。うちの近くの路地は殺人に関係なくてよかった。。。
 
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