えるむ。

ノリッジ（Norwich, Norfolk）にあるお気に入りのストリート、エルム・ヒル（Elm Hill）。前にも紹介しましたが、曲がりくねった美しい石畳のこの通りは16世紀の通りの一つで、両側には古い木造建築が立ち並んでいます。それ以前の建物は1500年代初期の火事でほぼ焼失してしまったのだとか。残念。

 

通りのプレートには「エルム・ヒルは、ヘンリー8世（Henry VIII）治世初期に立っていたエルムの木々にちなんで名付けられ、かつてはエルム・ヒル・ストリート（Elm Hill Street）やエルム・グラウンド（Elm Ground）として知られていた」と記されています。

 

 

英語のエルムはラテン語『Ulmus』に由来し、ニレ科樹木の総称。現在オープン・スペースにあるニレの木はオリジナルではなく、最後の一本は1970年代に「ニレ立枯病（Dutch elm disease; DED）」に感染してダメになってしまったのだそう。

 

「エルム」は街路樹や庭園樹として利用されることが多いことから、通り名にもよく使われていますよね。私が思い出すのはホラー映画『エルム街の悪夢（A Nightmare on Elm Street; 1984）』。ホラー映画は苦手なので見てないんですけど、鉄の爪で相手を引き裂くフレディで有名になりましたね。このエルム・ヒルの石畳は、クレア・デインズ（Claire Danes; 1979-）が出演しているファンタジー映画『スターダスト（Stardust）』の撮影にも使われたそうです。