紅茶に毒。

「まずは紅茶でも飲んで落ち着こうか」。理解あるふりをして紅茶に毒(薬)を盛る。それは実際やドラマによくある手口ですよね。昨年、再放送されていたドラマ『ウィドワー(The Widower)』を見ていて、またかいなと思いました(笑)。このドラマ、実在の殺人犯、マルコム・ウェブスター(Malcolm John Webster; 1959-)のお話でした。彼は幼い頃から虚言癖があって、それは大人になっても変らなかった。裕福な女性に近づいては優しく接し、彼女たちのお金に頼って生きていた。


最初の犠牲者は、彼が当時看護師として働いていたアブダビ(Abu Dhabi, UAE)の子ども病院に入院していた3人の子どもたち。証拠不十分で彼はイギリスへ帰っている。次の犠牲者は妻クレア。1993年スコットランド、助手席のクレアに睡眠薬を飲ませ、故意に車を墜落させると火をつけた。そして彼女の生命保険金を受け取っている。1997年にはニュージーランドのフェリシティと結婚。彼女の両親の家に放火したり、彼女を自動車事故で殺そうとした。

2000年、彼はニュージーランドから逃亡した。それでも懲りず、クリスティーナと付き合うとお金をちょこちょこ借り、挙句の果てには自分は癌だと嘘をつき、同情から更にお金を受け取ろうとした。次に裕福な女性シモーネを見つけて乗り換える。自分は白血病だと嘘をついて同情を誘い、彼女は彼に財産を残すことを決心している。

と、まぁ、詰めは甘いのに、世渡り上手というか。。。事が発覚し、証拠が挙がり、2007年に逮捕されるまで、嘘に嘘を塗り固め、のほほんと生活してきたマルコム。いずれも、お金に関して自分に不都合なことを問われると、飲み物に薬を混ぜていたようで、自分で都合の良いように事を解釈し、人を都合よく理解させようとする。フェリシティに関しては新婚旅行で36時間も眠らされたというし。シモーネも、のちに彼女のボートに備え付けてあった彼女のライフジャケットが壊されており、溺死させようと企んでいたと考えられている。すぐに逮捕に至らなかったというのもちょっと驚きでしたがね。。。マルコムを演じたイギリス俳優リース・シェアスミス(Reece Shearsmith)。不気味でイラッとする彼の演技が良かった。

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