バベルの塔。

バベルの塔とは、旧約聖書の「創世記」に出てくる巨大な塔のこと。天まで届く塔を建設しようとして神の怒りに触れ、崩壊。本来一つしかなかった言語も複数の言語に散らされてコミュニケーションが難しくなったというお話のある塔です。バベルの塔を描いた絵はいくつかあるけれど、昔何かで見て気に入ったのがピーテル・ブリューゲル(Pieter Bruegel de Oude; 1525-1530?~1569)というブラバント公国(現オランダ)出身の画家が描いた下の絵。ずーっとこの絵はどこにあるのかしらん?と思っていたけど、調べてみたらオーストリア・ウィーンの美術史美術館(The Kunsthistorisches Museum)に収蔵されていたのね。よく見ると事細かく描かれていて興味深い。

The Tower of Babel by Pieter Bruegel the Elder (1563)

彼自身に関する情報はほとんど残されていないらしいんだけど、絵画は割と多く残されているのよね。そして、彼の作品は農民たちの生活を題材に描いたものが多く、当時の様子が見て取れるし、絵の一つ一つにストーリー性があってなんだか興味をそそられる。

我が家に飾っているこの絵『鳥罠のある冬景色(1565)』も彼の作品。。。と言いたいところだが、こちらは父の作品を多く模写したことで知られている同名の息子の作品だったと思います。東京の国立西洋美術館で買った絵葉書なので。買った当時は、何の知識もなく、ただ直感で選びました。ちょっと物悲しい色彩だけど、好きなんですよね。楽しそうに見える「氷上でのスケート遊び」と「仕掛けられた鳥の罠」が描かれたこの絵。説明によると、氷上には穴があいていて、実は鳥も人間も立場は同じ。危険はいつもとなり合わせと言うようなメッセージが込められているのだとか。深いな。。。改めて、一日一日を大切に過ごすことが大切と思わせてくれるこの絵は、そういう意味でも飾っておくに相応しい一枚なのです。

アレ?タイトル、バベルの塔から話がそれちゃったけど。。。まぁいいか。

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