ばーん。

バーン(Barn)とは農家の納屋のこと。田舎を歩いているとたまに立派なバーンを見掛けます。 『Barn』という言葉は古英語で「大麦(barley)/穀物一般」を意味する『bere』と「収納場所」を意味する『aern』に由来、あるいは『bere』+『tun(囲い込み、小屋、家)』を意味する古英語の『beretun』に由来するとされています。いずれにしても穀物と小屋を意味する言葉に由来するんですね。アングロ・サクソンの農家にとって大麦は主要な穀物だった訳です。バーンと言っても、規模、スタイル、建築材料は様々ですが、私がこれまで見たのは同じような下のタイプのものでした。

 
 
先日、ナショナルトラストが管理するバーン(Grange Barn, Coggeshall)を訪れました。ここのバーンは、樹木の年輪などから元々は1237~1269年頃に建てられたものと考えられています。そして、現在の建物は地域の活動によって1980年代に修復・復元されたもの。大きくて立派です。
 

しかも中はこんなに広いし天井が高ーい。

 
この近くには、かつて1140年頃に建てられたシトー会修道院(Abbey)があって、修道士たちがその周辺の広いエリアで穀物を栽培していたと記録に残されています。そのため、このグランジ・バーンは、彼らが使用した納屋だったようです。
 
 

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