コーニッシュ・カラー

日本には古来より四季の移ろいの中で生み出された『和色』と呼ばれる繊細で美しい伝統色がありますよね。そしてそれらには薄紅梅(うすこうばい)、小豆色(あずきいろ)、胡桃色(くるみいろ)、鶯色(うぐいすいろ)等々、愛らしい独特の名称がついています。名称も含め、私はこれら『和色』というものがすごく素敵だなって思うんですよね。昔から日本人は季節によって着物のかさね色目を変えるなど、自然色に対する独特の感覚を持っていた訳です。日本人としてこの感覚は大切にしたいなと思うのです。


さて、コーニッシュとは「コーンウォール(Cornwall, England)」を意味する言葉。コーニッシュ・カラーはコーンウォールの美しくも荒々しい海岸にインスパイアされた色を指すのだそうです。それは海の色だとか、険しい崖だとか、乾いた草だとか、厳しい冬の色だとか。。。コーニッシュ・ブルーというと『コーニッシュウェア(Cornishware)』の食器に用いられているブルーが有名です。


Cornish Blue
Source; Cornishware
https://www.cornishware.co.uk/

今回なぜ、コーニッシュ・カラーのお話かというと、先日、頼まれて『コーニッシュ・イエロー』の毛糸を探す羽目になったから。曖昧で微妙で探すのに苦労しました。黄色でもない。オレンジでもない。ゴールデン・イエロー。和色でいうところの山吹色みたいな?特に定義された色という訳でもなく、意図する色かが分からず苦労しました。。。その人がコーニッシュと言えばコーニッシュみたいな(苦笑)。。。でもこれらの色も、やはり自然から来ているんですよね。その感覚が何となく『和色』っぽい気がしたのでした。

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