おっぺけぺー。

最近、祖先について調べているのですが、昔のある地方新聞に曾祖父の名前を発見しました。昔、家が山火事に巻き込まれて焼失したことがあると話には聞いていたのですが、たまたま山火事の記事を見つけたんですね。想像していた以上に、かなり大規模な山火事だったようで、多くの罹災者名の中に曾祖父の名前がありました。会ったことすらない人ではありますが、噂によるとなかなかの放蕩者だったようで。。。子供の頃は遠い昔の出来事のような感覚でしたが、記事を読んでいると、人々の声も載っていて、当時の雰囲気がリアルに伝わってきました。家財道具を一生懸命運び出したとか、腰を抜かしたとか、炊き出しを行ったとか。もうこの世から去ってしまった人々。時代は違えど、今の私たちと大して変わらない感覚がそこにはありました。

それ以来、ちょっと古い新聞記事に目を通しています。自分が生まれる前の知らない世界がなんだか面白い。誘拐や窃盗。恋人との自殺。結婚したのに同居を拒む夫を訴えた記事だとか、未成年の酒・たばこ問題。出産・婚姻・死亡記事。冬間は風邪を引きやすいので子供はなるべく昼間に風呂に入りましょうとか、履き物の脱ぎ方やネクタイやショールの再利用法とか云々。戦時中には防火訓練の様子や誰が軍隊に寄付しただとか、結婚式での宴会の自粛。廃品回収しませうの文字だとか外来語、お店の広告記事も面白い。一般的な歴史の中に埋もれている地域毎の小さな歴史。そこに当時の人々の生活が垣間見えます。当たり前だけど、年輩の人たちだって、今の若者たちと同じように恋愛したり、結婚したり、悪事を働いたり、同じような時代があったんだなぁと改めて思ったのでした。

そして、そーいやそんなの教科書に載っていたなと思った『オッペケペー』。明治時代の流行歌として載っていました。リズムよく韻を踏んでいるので、昔のラップとも言われているそうです。で、それって何でしたっけ?と思って調べ直してみたら、政治を皮肉った歌でした。オッペケペーという言葉自体は、相手を嘲るときに用いる特に意味のない言葉なのだそう。確かに、そういう訳分からないけどリズミカルなのって流行ったりしますよね。



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