コテージ・ローフを焼く。
イギリス発祥の伝統的なパン『コテージ・ローフ(Cottage Loaf)』を焼いてみました。といっても今では普段は見かけなくなったパンだそうです。特徴は、日本で言うところの鏡餅みたいに、大小二つに丸めた生地を重ねて焼く形にあります。オーブンの床面積を節約する方法として生み出された形という説もありましたが、実際の起源は不明。私も作っていて重ねる意味があるのか?と疑問に思いました。ただ一つに丸めて焼いてしまえという思いに駆られながらなんとか形成。19世紀半ばまでは一般的なパンの形態であったとも言われています。ポール・ハリウッド(Paul Hollywood)のパンの本にはその起源は1500年代頃に遡るとも書かれています。
ちょっとつぶれたけど。。。 |
とりあえず完成。オーブンでじっくり煮込んだ骨付きチキン&野菜のスープと一緒に頂きました。手作り焼きたてパンというのは大概美味しいものだ。(自己)満足満足。
イギリスの有名な画家ジョン・コンスタブル(John Constable; 1776-1837)の手紙の中に『日曜日のためのコテージ・ローフを送ります( I send you a cottage loaf for Sunday.)』という手紙の内容が確認されているそうです。コンスタブルも知っていたし、おそらく食べていたであろうパンなんですね。
Source; The Foods of England http://www.foodsofengland.co.uk/cottageloaf.htm Mrs.Beeton's Dictionary of Every-day Cookery(1865) |
さて、現代ではあまり見かけなくなったというコテージ・ローフ(の形)ですが、私も見たことがありません。知らなかったという事もあるけど、まだ田舎のベーカリーやマーケットなどで売っているところもあるかもしれないので、今度は注意しながら見てみよう。因みに、興味のある方はイギリスで人気の料理コンテスト番組『ブリティッシュ・ベイク・オフ(The Great British Bake Off)』のウェブサイトに(ポール・ハリウッド氏の)レシピが載っています。
参照;
- https://en.wikipedia.org/wiki/Cottage_loaf
- https://www.foodsofengland.co.uk/cottageloaf.htm
- https://thegreatbritishbakeoff.co.uk/recipes/all/paul-hollywood-classic-cottage-loaf/
- Paul Hallywood, 100 Great Breads, Octopusbooks
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