隣の客はよく柿食う客だ。

「早口言葉」は間違えないように上手に言えるかを楽しく競う「言葉遊び」の一つ。こどもの頃よく口にしましたよね。個人的に早口言葉は得意じゃないけど「隣の客はよく柿食う客だ」はそれほど難しくはなかったと思う。そもそも「早口言葉」の起源は、享保3年(1718年)に行われた二代目市川団十郎の歌舞伎舞台のセリフにあったと言われているそうです。

「柿」そのものの歴史は古く、日本や韓国、中国が原産で、縄文時代や弥生時代の遺跡からも柿の種の化石が発見されているそうです。また「古事記」や「日本書紀」にも柿の名前が表記されているのだとか。昔は主に渋柿を干し柿などにして食べられていたようです。鎌倉時代に渋柿が突然変異して甘柿が生まれたそうで、江戸時代にはさまざまな品種改良が行われているらしい。知りませんでした。そういえば、『桃栗三年柿八年』ということわざもありましたね。これも江戸時代の『尾張(大阪)いろはかるた』の『も』に登場したのがきっかけと言われているそうです。「桃や栗は植えてから3年、柿にいたっては8年たたないと実を結ばない」ということから「簡単には一人前になれるものではなく、長い年月をかけて努力することが必要だ」という意味合いですね。努力もそうだけど、年齢を重ねていく度に人間深みを増していくもんなんだなぁと20代、30代では分かり得なかったこと、色々実感してます。改めて、良いことわざだなと思う。

さて、我が家でも先日柿を買いました。イギリスでも柿はスーパーで手に入ります。英語で柿は『パーシモン(persimmon)』といい、ウィキちゃん(Wikipedia)によると、その名はアメリカ合衆国東部の先住民(インディアン)のポウハタン語という言語で「干し果物」を意味する言葉「ペッサミン(putchamin, pasiminan, pessamin) 」に由来するそうです。インディアンも実を干して保存食としていたんですね。ヨーロッパ産ではスペインが9割を占めているそうです。そういえば買ってきた柿もスペイン産でした。柿は栄養豊富な果物ですよね。実家では昔、柿をたくさん頂く機会があり、よく干し柿を作ってました。今では両親も車を運転しなくなり、柿を運ぶ手段が無くなったので、今年は購入して少しばかり柿を干したと言っていました。父親が干し柿好きなので、きっと恋しくなったのね。。。

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