街路上に残されたタワー。

旦那はんとランチをした後、シティを歩いていたら道路のど真ん中に教会?のタワーらしきものがどーん。あまりに印象的だったので、調べてみたらセント・オールバンズ(St Alban's)教会の一部だそうだ。もともとは、ここにマーシア王オファ(Offa, King of Mercia; 757-796)のパレス・チャペル(宮殿敷地内にある礼拝堂)があったと信じられているそうです。マーシア王国といえば、中世初期イングランドの七王国の一つとされ、イングランド中部で強い勢力を振るっていた王国ですが、8世紀中頃までに、ロンドンを含むエセックス王国の大部分はマーシアの手に落ちたようなので、それでここに宮殿を建てたのかな?

セント・オールバンズ教会の歴史は中世にまで遡り、その後1634年に再建、1666年にロンドン大火で破壊された後は、クリストファー・レン(Sir Christopher Wren)によってゴシック様式のデザインで再建されたそうだ。残念ながら教会は第二次世界大戦の爆撃で破壊され、再建されることなく塔のみが残されていたという訳だったんですね。現在この建物は個人所有のようですが、1950年よりグレードIIに指定されているそうです。それにしても、オフィス街の街路上、交通島にこうやって教会のタワーのみが残されているってなんだか面白いですね。

St. Alban's, Wood Street, London      

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