バービカン

金融街シティにある複合施設『バービカン(Barbican)』。久しぶりにここを通りました。この地域は第二次世界大戦時にドイツ軍の爆撃をひどく受け、終戦時にはわずかな建物しか残っていなかった場所。そして戦後にユートピア構想の一環として、大規模な再開発計画が行われ、3つの高層タワーを含む住宅棟、学校、バービカン・センターなどが建築されました。完成までに長い年月を要したそうで、 建築には1950~70年代にかけて流行した『ブルータリズム建築(Brutalism)』という形式がとられました。ブルータリズムとは「冷酷な、粗野な、荒々しい」という意味の形容詞『ブルータル(brutal)』に由来した、コンクリートむき出しの建築のこと。バービカンはロンドンにおけるブルータリズムの最高例の一つと言われています。このブルータリズム、近代的でおしゃれな感じの建物もありますけど、賛否両論分かれるもののようです。個人的にはバービカンの発想やデザインは好きだけど、ブルータリズム建築自体は無機質すぎる感じがしてあまり好きじゃない。

さて、この地域、ローマ時代はロンディ二ウムの北端に位置し、ロンドン・ウォール(London Wall)が存在しました。今でも周辺には壁の一部が残っています。『バービカン』という名前は、要塞化された門楼・タワー(城や城郭都市において城門と一体として建てられた建築物)などを意味するラテン語「Barbecana」に由来するそうです。
 
 

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