パント

良いお天気が続いたイースターホリデー。久しぶりに遠出してケンブリッジ(Cambridge)へ行ってきました。学生の頃に一度だけ行ったことのあるケンブリッジですが、残念なことに観光でさらっと歩いただけなので記憶はかなり薄いんですよね。なので新鮮でした。

さて、ケンブリッジなどで有名な『パント(Punt)』。パントとは平らな船底の四角い小舟のことで、今は観光客相手にこのパントを使用した舟遊び(パンティング)があります。語源辞典によれば、パントとはおそらくブリティッシュラテン語(British Latin)、つまりローマ時代にイングランドで話されていた俗ラテン語の「Ponto(平底ボート)」に由来し、1500年頃に古英語の「pontem」として残っていた言葉、あるいは古フランス語から入った同属の言葉であると考えられているそうです。


このパント、ケンブリッジやオックスフォードなどでみられることから、私はてっきりこちらが発祥なのかなと思っていましたが、もともとは貨物の運搬・鳥撃ち・釣りを目的としてテムズ川で使用されていたものなのだそうです。そういわれて見れば、確かに床板が平らで荷物を運ぶには適していますね。通常の舟にみられるようなキール(keel)とよばれる舟底の中心を船首から船尾へと貫く背骨のような部分がなく、舟底が平らなことから浅瀬の川にも適しているようです。

パントがケンブリッジに初めてもたらされたのは、1903年にケンブリッジ出身のモーリス・ジャック・スクーダエ(Maurice Jack Scudae; -1938)という人物が、ボート製造の見習い期間中にケンブリッジで最初のパントを建造したことだと言われています。彼は1910年にパンティングの会社(Scudamore’s Punting Company)を設立し、娯楽の「プレジャーパント」として地元の人々や学生に受け入れられたことから人気が高まったそうです。ケンブリッジではパンターと呼ばれる船頭がティルと呼ばれるデッキに立ち、棹で川底を突いて操縦するのが特徴。穏やかな流れの川の上で、ゆったりと進むパントは、ただ眺めていてもなんとも優雅な気分に浸れますね。人気が出たのも納得です。

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